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木の名

まき

別名
現在、まきは高野槙、犬槙、羅漢槇(ラカンマキ]などの総称として使われている。本来マキは「真木」で槙だけでなく、杉、桧などの高級な木としての総称として使われた。和名は小 枝から細長い葉を小さな円状に上に伸ばし、更にこの小枝は多数集まって大きな円状になる。このような形から、円木(まるき]と言われ、マキに転化した説がある。上手な庭師は、この特性を最大限に活かせるように枝を剪定している。 高野槇は古代では欧州にも生育していたが、衰退し世界中で日本だけに残った一属
一種の種。東北地方南部から本州、四国、九州などの地方に分布する。木曽と高野山にはまとまってみられるが、全体としての蓄積は少ない。木曾五木 の一つ。
樹形は自然に整い品格がある。老木になっても樹形が乱れないので、ヒマラヤスギ、南洋杉とともに世界の三大庭園樹と言われている。
日本書記の中で、須佐之男命が「マキは棺材に」と指定しているが、事実、近畿地方から出土する木棺は、ほとんど高野槙である。高貴な人用として使われ、遠く朝鮮半島にまで運ばれていた。また、木簡も高野槙が多い。墨で書かれた文字も鮮明に残っている。木は水中や地中などの酸素が供給されないところでは腐りにくいのは理屈ではわかっているが、千年を超えて残っているのだから驚く。
材は水湿に強いことを利用して船舶材、水桶、流し板、飯櫃などに利用。桧とともに風呂桶の用材としては最適とされる。水湿に耐える点では桧の二倍以上あり、黒ずみにくく、水を含んでも軽い。檜材の長所と、さわら材の長所を持った木といえる。
樹皮は繊維質が強く、フェルトのように柔らかく温かい。水を含むと膨張し、繊維に樹脂を含むため腐りにくい。この樹皮を砕いて繊維にしたのが「槙肌(まきはだ]」とか「槙皮(まいはだ]」と呼ばれ、昔は荒物屋でも売られていた。桶、井戸の壁、和船の舟板の隙間などの水漏れ防止用パッキングとして利用されてきた 。 イヌマキの雌株には人形の形をした実ができる。父は木に雌雄があるのを知ったのは中学の頃で、この犬槙からという。御坊の自宅にある大きな槇があり、大きいので実も大きくなるだろうと、何年も待っていたという。後に雌雄の事を知り、待っていた自分が腹立たしかったと話していた。
樹皮は高野槙の樹皮とは異なり、堅く冷たい。だから抱き心地はよくない。 水湿や白蟻に強く、害が多い沖縄では、一級の建築材となる。潮風に強いので沖縄では海岸砂防林としても植えられる。
犬槙の変種で、羅漢槇(ラカンマキ]がある。葉は「犬槙」の半分ほどだが犬槙より価値があるとされている。
学名
Podocarpus macrophyllus(イヌマキ)
マキ科
マキ属
落葉高木
落葉小高木
雌雄異株
 
英名
U mbrella-Pine Japanese umbrella pine